逆説のアフリカ進出

1.我々はアフリカのマーケットに向き合っているか

(1)日本企業のよくある失敗

・我々は今あるプロダクトをそのまま輸出することでアフリカに進出しようとする。

・マーケティングコストを減らすために調達を選び、あたかもそれをアフリカ進出と言う。

・そして、管理費をできるだけ安くするために、情報をタダで得ようとする。

・本部の手前勝手な意見を述べて、現地の言うことではなく、あくまでの自分の都合で売ろうとする。ユーザーの声が入っていない。一部のユーザーの声しか入っていない。

SDGs(Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標))という綺麗な名前の下で、とりあえず入ってみる。

・BOPというあたかも新しいターゲットを見つけたがごとく、そこに群がってみる。

以上の企業は、失敗するために、入ってきたといっても過言ではない。

マーケットに向き合うことをせず、とにかく本社の都合しか考えておらず、本来の商売を忘れた方々だ。アフリカは難しかった神話を作り続けて、日本に対して失敗神話をマーケティングしてくれる方だ。

(2)どのエリアをマーケットとして見るか。準拠する情報収集策は直接情報を中心に

マーケットは、日本国政府でもアフリカ諸国の政府でもない。アフリカにいるそれぞれの住民であり、ユーザーだ。もし政府が欲しい、そしてJICAが必要と認めても、イシューにつながらない。イシューは、別のところにある。

JICAは、日本国政府であり、日本国政府の特徴を理解しておかけなければならない。それは、KPIが人集め、資金集め、その他人に分かりやすいプログラムしかない。たとえ、つまらない、インパクトがない集会でも集まれば、効果的な継続プランとしてお金がつく。これに対して、ユーザーにとって真に役に立つプログラムでも、評価されない仕組みだ。

JICAは、実に現地のことを知っている。比類ないエキスパートだ。だから、怖い。その理由は、商売と政府とは、政商でない限り、相いれない。政商については、後述する。

商売とは利益を得る業であり、赤字になってはならない。これに対して、政府は、富の再分配まで考える。そもそも、赤字もやむを得ない部分があると考えている節がある。

JICAが調達募集をしたとしても、儲かるわけではない。その理由は、国費が特定企業の儲けにつながるビジネスモデルになりすぎると、国民からの批判が大きくなるからだ。

JICAは、できるだけ支出をしないスキームで(工数もかからない)、JICAの功績として宣伝できるモデルの方が好きではないだろうか。つまり、JICAをお客様と考えるよりも、協力者として考えておく方が、長期的にみると、良い関係を築きやすいと思われる。

対して、アフリカの政府はマーケット対象ともいえる。が、しかし、政府の必要と住民の必要は必ずしも一致しない現実にも着目する必要がある。政府は、赤字政府が多い。誰かから借りて、お金を回している。さながら、自転車運転のように、お金が回る。その場合、貸し手の意向に沿う必要がある。例えば、世界銀行、又は日本国、中国などの国だ。大きいお金がそこにってきては、消えていく。

勿論、住民にかなり良い影響を与えるものもある。例えば電力供給だ。何度も停電するアフリカ諸国において、電力供給は必須だ。マズローの欲求には、Wi-Fiと電力は入れておいた方が良いくらい、インターネットの活用は、アフリカの発展には欠かせない。中国のインターネットによる発展から、アフリカがどのように発展するかは一定程度想定することができる。

インターネット、物流、電力に関連する業務については、政府はマーケット対象として見ても良い。これに対して、インフラ系で遠いものについては、実験として行っている例もあるので、注意した方が良いだろう。例えば、5年後には使われない状況で放置されている器具などもある。

国民が欲してない場合で、実績等を作りたいので政府が欲しているものは多くある。その見極めがすることで、自分がアフリカにとって必要とされる基盤を作ることが必要だ。

スーパーエリートといわれているアフリカの官僚がいくら優秀であっても現地を知らない場合多い。単に他から成功例を探し当てて、それを流用している場合もある。国民に他から金を引っ張った実績があった方が有利だ。現地を知らない官僚に聞いても、成功例は見つからない可能性がある。

現地にいる財閥が、詳しいかといえば、政府と繋がっていたり、スケールするビジネスをしていなかったり、ビジネスセンスが優れているわけではない場合もある。もし、スケールしているのであればダンゴテのように、すぐ横展開している。成長しそうな財閥以外と組んでも、スケールせずに、終わるだろう。スケールできる企業と組むことが、貴社の成功につながるだろう。

しかし、これらで組むためには、貴社が魅力的である必要があるが、本社から判断を待っている会社が魅力的ではないだろう。本社とスケールできる企業との板挟みになる支店の悲哀を感じる。いずれにしてもそのような本社が、アフリカにとって魅力的とは映らない。

手っ取り早い、マーケッティングなどない現実には存在しない。実際には54か国ある。そして、その54か国においても異なる事情が沢山ある。宗教、生活、言語、マーケットのチャンネルあらゆる点で異なる。意気揚々とアフリカを目指したものの結局何も収穫を得ることができない事例は山ほどある。直接情報を如何に入手し、それを蓄積し、フェルミ推定に落とし込んで、現場でトライアンドエラーを繰り返すか。その繰り返し以外、利益を得、維持することは難しい。

ベンチャーにおいては、現場に即しているため即時着手撤退が常にできる。しかし、日本側は日本の常識に沿って判断をする過誤を何度も犯すので、新規事業開発以上の難度の高い事業と言える。新規事業においては、ベンチャーについて理解をしつつ、マーケットその他の分析手法その他を手早くPDCAを回していけば何とかなる部分はあるが、アフリカは地理的に離れており、もはや日本の方で理解すること自体がほぼ不可能と思われる。少なくても、メールのみの媒体で理解せよと言われても、不可能だ。

果たして、この点を理解して、アフリカ事業に打ち込んでいる企業はどこまであるのだろうか。勿論、商社のように対応することも可能だろう。しかし、現場に密着しない限り、チェーン店などを経営したり、物を売ったりすることは難しいだろう。

生産拠点という考えは非常に素晴らしいが、インド、バングラディッシュその他のエリアと比較して、生産拠点はどこまで有用か。生産拠点は高い関税を避けるために必要なだけではないか。生産拠点においては、どの部分がアフリカで強みになりうるか、例えばアートなのか、農作物なのか、その他加工品なのかなど、チェックすべきだろう。そして、日本に直輸入するのではなく、中国、インドなどで加工したうえで、日本で売るなどの、工夫も考えた方が良いであろう。

アフリカの資源について言及される方がいるかもしれないが、アフリカにおいて如何に資源により、搾取されてきたのか、人が資源である原点を忘れてこられたかを看過している。資源は、電力でよい。他の資源は、今後中国と密接な関係を持つように思われる。

イシューは何かを見つけることになる場合、犬の道である、とりあえず、アフリカビジネスをやるという、数合わせのやり方を避けて、とにかく直接情報をとり、ただの情報に依存しないことだ。スタートアップを理解したかったら、現地で沢山の情報を入手すべきだ。勿論、当職も経産省などに聞かれたら情報を提供するが、それ以外の民間にタダで情報を提供しても無駄であることは重々承知である。

なお、若い人は、その部分について情報を提供することで、よりビジネスディベロップメントするタイプが多い。その理由は自分の責任において動いていく動力を持っているからである。それ以外は、情報収集屋さんで終わってしまう。

現地の情報をつかめば、マーケットのセグメントを理解し、ペルソナが理解できる。ペルソナ理解できれば、パートナーも見つけることができる。かつ、マーケッティングチャンネルも見つけることができる。残念ながら、パートナーやチャンネルが見つかっても、リモートで対応している限りは、思うように動かない現実もあるので、現地に如何に入り込むかは考えておいたほうが良い。

(3)直接情報についての獲得手法

おそらく、ここが一番難航する。その理由は、日本人だけではどうしようもないからだ。否、できる日本人もいるので成功バイアスがかかりやすいところかもしれない。

私がサジェストする手法は、ある程度労を厭わない若い人と若い日本人と一緒に対応した方が、伸びやすいと思っている。勿論経験値の高い方もいるが、そうした方は常識にとらわれてしまい、今の伸び行くインターネットの可能性を見逃す可能性もある。様々な情報機器を使い、効率的にコミュニケーションをとり、数値化目標を定めていく。OKRなどを柔軟に使いこなすことができるのは、若い世代の方が順応しやすい。勿論、トラディショナルなエリアは除く。

確かに、青年海外協力隊の卒業生は良いかもしれない。耐性があるからだ。しかし、ビジネスセンスも必要なので、そのセンスをどのように磨くかを考えなければならない。本部によって、指示すればこの点クリアになるものではない。自律的に判断をしなければ信用されない。

この点を、ビジネスジャッジメントがすぐできる若手を如何に見つけてくるのが肝だ。残念ながら、このようなジャッジメントをできる場合、なぜ即座にアフリカで自分でやるであろうから、うまくいく場合は独立して提携関係になろうという覚書を作成していた方が、うまくいくかもしれない。

もし、かかる若者を見つけた場合、若い人材を見つけることは比較的難しくない。その理由はナイロビ大学にしても、優秀な学生はいるが、職の機会がない場合があるので、比較的見つけやすいからだ。女性男性などあるがそれ以上に、育ちの良い方が裏切られにくいだろう。

2.マーケットが見つかる場合、ペルソナが見つかり、それを試行錯誤することで、プロダクトマーケットフィットに移行していくであろうから、本部が指示をよりも長い目で見守るしかない。指示を出すよりもサポートを如何にするか、情報を現地の工数かけずに共有してもらい、先へ先へ読み込むことが大事であろう。少なくても視察をしすぎて現地の疲弊化につながることは避けた方が良いだろう。詳細は、機会があるときに、書こうと思う。

なお、撤退基準は明確に決めて、泥沼に入らないようにしておくことも必要だ。

3.政商については折をみて、記載したい。

 

 

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